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看護の業務改善 in 山形

山形県看護協会では昨年度より、日本看護協会で実施している「看護業務の効率化先進事例アワード」の山形県看護協会版を、「看護の業務改善 in 山形」とし実施しております。皆様の施設で実施している業務改善や、看護の質向上・働きやすい職場づくりへの取り組みなどの事例等を募集し、共有・活用することで、県内の職場環境改善の推進を目指してまいります。

「看護業務の効率化先進事例アワード」とは
看護業務の効率化において優れた効果・成果を上げている事例や、それにより医療・看護ケアサービスの充実を実現した事例を募集・周知し、看護業務の効率化に向けた取り組みを推進することで、看護職がより専門性を発揮できる働き方の推進や生産性の向上、看護サービスの質の向上を図ることを目的としております。
日本看護協会ホームページ「看護業務の効率化先進事例アワード」
https://www.nurse.or.jp/nursing/shuroanzen/work_efficiency/award/index.html

令和5年度 受賞事例一覧

★「Goodチームワーク賞」★

【業務改善部門】看護師の夜勤軽減に向けた取り組み

町立真室川病院 今田 ルミ子 氏

看護師の夜勤軽減に向けた取り組み

【業務改善部門】看護師の夜勤軽減に向けた取り組み

講評者コメント

松田 真理子(山形県健康福祉部 地域医療支援課 看護師確保対策主査)

この取り組みは、夜間帯に「ナースコールから解放される時間」を設けているもので、貴重な休憩時間の確保につながります。また、ルールにすることで、スタッフも割り切ることができます。
ひと昔前の夜勤を思い出してみると、消灯後の病棟は静かになり、日中とは違うゆったりした時間が流れていた記憶がありますが、現在は違います。患者さんの高齢化に伴い、夜間帯の業務負担が大きくなっているのは明らかです。
この取り組みを根気強く続けていただき、他施設にも広がっていくことを期待しております。

★「ユニフォームの色分けで勤務表がみえるシンプルisベスト賞」★

【業務改善部門】真摯に、そして楽しんで看護に向き合える環境を目指して

社会医療法人みゆき会 みゆき会病院 渡邊 修 氏

真摯に、そして楽しんで看護に向き合える環境を目指して

【業務改善部門】真摯に、そして楽しんで看護に向き合える環境を目指して

講評者コメント

若月 裕子(公益社団法人山形県看護協会 会長)

日勤・夜勤でユニフォームの色分する事で、職員本人の定時終了の意識を高め、誰からもひと目で勤務時間か残業かがわかるという取り組みの結果、残業時間が1/2となりました。
シンプルな方法でありながら大きな変革をもたらす結果となり、とても素晴らしいです。
他にも、2交代、3交代の選べる勤務の拡大、仮眠の睡眠環境を今風でかつ科学的に変え、職員の一人ひとりの思いをしっかり受け止め、働き続けられる環境づくりが重要ですね。
今後も、職員のモチベーションをアップし、確保・定着の取り組みに期待ができます。

★「みなさんの連携が患者様をホッと安心させるで賞」★

【AI・ICT等の技術の活用部門】ICTを利用した多職種連携

公立置賜長井病院 椎名 直子 氏

ICTを利用した多職種連携

【AI・ICT等の技術の活用部門】ICTを利用した多職種連携

講評者コメント

平山 達也(山形県社会保険労務士会)

一見すると病院スタッフの業務効率化の視点から検討されたように思えるのですが、その本質は「退院した患者が住み慣れた地域で生活ができるために」、「その人が最後まで住み慣れた場所で暮らしていくために」と目的に謳われているとおり、患者を置き去りにすることなく患者ファーストで取り組まれている点、情報共有の手段として新しいシステムを作るのではなく既存のシステムを活用されている点が特に素晴らしいと感じました。

★「Win-Winでケアの向上につながったで賞」★

【AI・ICT等の技術の活用部門】ケアの向上を目指したポータブルエコーの導入

訪問看護ステーションやまがた 山川 一枝 氏

ケアの向上を目指したポータブルエコーの導入

【AI・ICT等の技術の活用部門】ケアの向上を目指したポータブルエコーの導入

講評者コメント

奥本 和枝(公益社団法人山形県看護協会 勤務環境改善推進委員)

病気や障害があってもできる限り住み慣れた自宅で過ごしたいということが在宅看護を利用する方の希望だと思います。そして自宅で専門的なケアを受けられる、それは利用者さんや支える家族の方にとって大きな安心につながると言えます。
ポータブルエコーは看護師が実施しても加算対象とはなりませんが、このようにエコーを使用することで、利用者さんに侵襲なく、また医療職間で情報を共有できることはケアの向上につながっていると思います。今回の事例は利用者さんにとって希望がかなえられたうれいしい瞬間だったことでしょう。
今後もエコーの活用により在宅ケアの充実を図っていただき、利用者さんの支えになることを願います。

★「施設で一致団結!素晴らしいで賞」」★

【タスクシフト・多職種連携部門 】チームで取り組んだ業務改善・タスクシフト

医療法人社団清永会 矢吹病院 川合 由美子 氏

チームで取り組んだ業務改善・タスクシフト

【タスクシフト・多職種連携部門 】チームで取り組んだ業務改善・タスクシフト

講評者コメント

阿部 さゆり(公益社団法人山形県看護協会 勤務環境改善推進委員長)

医療法人社団清永会 矢吹病院では、2018年から病院長をはじめ多職種が一丸となって看護師が本来の業務を行えるよう業務改善に取り組んでいることがわかりました。発表にあったように、臨床工学士・薬剤科・検査科・栄養科・クラークと多職種との連携、また病棟と手術室・透析室・外来との看看連携を図り、看護部の業務改善に取り組まれ、医療従事者にとって勤務負担の権限、働きがいの向上、患者にとって質の高い医療の提供、経営にとってコストの適正化・経営の質の向上という勤務環境改善マネジメントシステムの流れに沿い実行できていると言えます。
最後に、今回発表のスライドの言葉。
「これまで当たり前に行っていた習慣を一つひとつ見直し、新しい価値観を持って変革にチェレンジし続ける」という言葉は、どの施設にも響く言葉ではないでしょうか。
病院で一丸となって取り組む姿勢をリスペクトし、表彰名を決めました。
今後、患者の高齢化・透析患者の増加が予測される中で、PDCAサイクルにより専門職の集団として働きやすい職場づくりとともに看護の質の向上に向けての取り組みを期待します。

調査報告

2023年度 看護職員の勤務環境に関する調査結果報告

令和4年度 受賞事例

【業務改善部門】

地域包括ケア病棟における受け持ち看護師の役割意識の変化-転入後1週間の電話面談を導入して-

【タスクシフト・多職種連携部門】

臨床工学士との協働による内視鏡看護の充実
夜間看護補助者導入による看護師業務の軽減に向けた取り組み
事務部門へのタスク・シフト/シェア ~多職種連携のベースとなる「朝の会」の取り組み~

【その他部門】

施設間の連携におけるマンパワーの確保

【調査報告】

2022年度 看護職員の勤務環境に関する調査結果報告

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