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会長挨拶

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東日本大震災から10年

震災支援「山形県看護協会の取り組み」
~共に生き、未来に向かって~

公益社団法人山形県看護協会
会長 井上栄子

 2011年(平成23年)3月東日本大震災から10年となりました。震災後、山形県における避難者は、1万人から1,578人(2021年1月現在)となり減少しております。山形県看護協会は、隣の県ということもあり、震災直後より支援活動を行ってまいりました。
 当協会内に対策本部を立ち上げ、対応策の検討をして、平成23年3月から6月まで、県内避難者に対する山形市内避難所での「まちの保健室」の開催し、健康チェック、健康相談、話を傾聴し101日間、延べ240名の看護職を派遣しております。
 また、被災地への支援として石巻市の避難所において4名の「災害支援ナース」を派遣、気仙沼市には山形県医師会の医療チームとして、3名の災害支援ナースを派遣しました。
 そして被災地の気仙沼市医師会看護学校へ白衣の提供や、卒業時に6年間、啓翁桜を送りました。また、2年目以降の支援活動は、重点事業「東日本大震災への支援」として位置づけて活動しました。
 さらには、山形県のボランティア希望の看護師1名を福島市飯坂の双葉町の緊急仮設住宅へ派遣。当協会は、ボランティア看護師の1年間の仮設住宅住み込みでの保健活動を、「芋煮会」や「まちの保健室」開催で支援しました。仮設住宅の方々は「芋煮会」をたいそう喜ばれ、「山形の芋煮はおいしい。俺たちが畑で作った芋も同じようにおいしかった。」と話され、双葉町、ふるさとでの生活のことを語ってくださったことが忘れられません。
 当協会は、福島県の「県外避難者の心のケア事業」として、平成25年11月から山形市、米沢市、平成26年からは、鶴岡市、酒田市において「まちの保健室」を開始しました。目的は、「東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所の事故により、山形県内に避難する福島県民のこころの健康に関する相談先を確保することで、山形県内での避難生活や不安、震災等の影響による精神疾患への相談及び心の健康問題に取り組むことにより、将来的な福島県への帰還の一助とすることである」ということです。この事業の開催にあたり、支援者のご協力により、平成25年から8年間継続して支援してまいりました。令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、活動自粛等、感染状況を見て活動を行っています。
 さて、東日本大震災から10年を経て、今後の活動については一つの節目と考えています。現在、山形県内での生活にも慣れて着実に歩んでおられます。東日本大震災は、災害に対する大きな教訓を私たちに教えてくれました。そしてこの支援活動は、かけがえのない時間を一緒に過ごさせていただきました。
 これからは、東日本大震災の教訓を忘れずに、共に生き、未来に向かって社会のなかで歩んでいければと思います。

「未来へ伝えたい 東日本大震災 山形の支援活動10年のあゆみ」に掲載
発行 復興ボランティア支援センターやまがた
発行日 2021年3月11日